ONEPIECEの62巻

 いや、本来オレはいいものを「コレはホントにいいんだぜ」って広めたいんだ。だからあんまり書きたくないんだけど、でも好きだからこそ言わなきゃいけないと思うんです。

 ねえみんな、ONEPIECEの新刊読んだ?62巻。オレもさっきコンビニで買って読んでみたんだけど、あまりのひどさに読んでる途中でパタンと閉じました。オレの人生で、途中放棄した本って10冊も無いと思う。そのくらいひどいよコレ。好きなマンガだけにショックです。尾田さんどしたの?何をそんなに急いでるの?詰め込みすぎじゃないの?あとコマ割りが下手なギャグマンガみたいになってるしさ、マジで、どうしたの?「こんな尾田栄一郎の作品は見たくない」をやっちゃってる感が半端じゃないです。頼むから注意してくれよ編集の人。 ここまで来たら、ゆっくりじっくりちゃんと描いて欲しいんだけどなぁ。…と思ってるのはオレだけなんでしょうか。いまどきの読者の人は、いまのこの尾田さんの感じを楽しんでいるのかな。それはそれでちょいと悲しい。ホントはもっともっとすごいのに、このにーさんは。

 一番好きなシーンは「当たり前だ!!」です。あんまり同意してもらえないんだけれど。いつかどこかで軌道修正してくれると願いつつ、本屋で新刊を見かけたら買っちゃうマンガのひとつです。

ONE PIECE 62 (ジャンプコミックス)

ONE PIECE 62 (ジャンプコミックス)

居酒屋小話2本立て

 ■2本立ての1本目。

 10年来の友人たちと、こぢんまりと飲む機会がありまして。気心が知れている仲なので、一杯目にビールを頼む必要もないよなと思って、店員のおねーさんにすいませんと声をかけ「麦焼酎をください」と頼んだのです。そしたら「飲み方はどのようになさいますか?」と問われたので「あ、ロックでお願いします」「かしこまりました」と。

 数分後、そのおねーさんの右手から「お待たせしました」とすべるように差し出された一杯は、あきらかにロックじゃなくて水割りだったんです。…あれ?と思ったオレの表情にどうやらそのおねーさんは気がついたらしくて、オレにこう確認してきたんですよ。「あ、あの、飲み方はロックでよろしかったですよね?」…えーと、あれ?

 目の前に出されてるのは確実に水割りだ。けれど、おねーさんとオレとの会話のやり取りはなんら間違ったところはなくて(ロックください→ロックでよろしかったですよね?)こういうときはどう答えるのが正解なんだろうと一瞬悩んで、大人のオレが出した答えは「はい、あってます」でした。ちなみに口をつけたら、もの凄く薄い水割りでさ。

 で、この一連の騒動が何故起こったのかを考えると、何らかの原因でおねーさんに「あいつ気にくわないからロックとか言ってるけどすごい薄い水割り出しちゃえ」と思われて、あの一杯が出てきたとしか考えられなくて、心に小さなダメージを負いました。何したんだオレ。一杯目だぞ。


 ■2本立ての2本目。

 とても短い話。↑の飲みの最中で「なんかおもしろい話しろよ」と言われ、ああわかったと話したら「10点満点中、2点だな」と評価された話。

 別の居酒屋での話なんですけど、壁に黄色い紙がバンと貼られていて、朱色の字で「寄せ鍋はじめました!2人前よりご注文承ります」と書かれていて。「へぇ、そうなんだ」と思ったら、その脇に注意書きみたいな感じで、こう書いてあったんです。「この鍋は、2人前で4人が十分お腹いっぱいになる量です」って。

 それ2人前じゃなくて4人前じゃん!(全力)

 で、2点。人を笑わせるって、難しいなぁ。

メガネでB型でかねやん

 ゲームショップのマスターであり、また書道のマスターでもあるごまぱんさんに、先日ずうずうしくも「速すぎペンギンって書いてよー。軽いノリでさー」と絡んだところ、なんとホントにステキなバナーを作ってくださいました。しかも4つも。速すぎペンギンが4つも!

↓みんな見るといい↓
http://used.cocolog-nifty.com/us/2011/02/post.html

 実は3/8からまた入院するんですけど、上のようなお願いをしたのも「入院前だし、軽くわがまま言っちゃおっかな」っていう乙女的なアレ(恋)だったのですが、まさかこのようなステキな結果になるとは。もう福井の方に足向けて寝られません。ごまぱんさんは、とてもいい人だ。もしとてもいい人選手権があったら、きっと密かに「ごまぱんさん選ばれろ」って思っちゃいそうです。

 ということで、このステキなバナーを生かしたブログのデザインにしなきゃ!とそれらしき方法を探ったものの、久しぶりに英数字の羅列を真正面から見てしまい、5秒で頭が痛くなたので、もう日記を書くたびに貼っていこうっと。

 なんかこの一連のコミュニケーションが、ネットで日記を書き始めた初期の頃の感じがして、懐かしくて楽しい。

僕がすごい権力者だったら、コイツら全員を辱めていると思う。

 
 たまーに、そして急にやってくるピンポイントでの「あ、いまオレ、この人のこの曲を聴きたい!」っていう衝動に駆られる瞬間ってあるじゃないですか。オレに限らず、この世の全ての人と、この止めどない思いを共感できているっていう前提でこれから先を書いていきます。

 結果から書きましょう。ホントに、ついさっきなんですけど、それはもう唐突にYUKIのメランコリニスタのメロディがスっと脳に入ってきたんですよ。歌詞は付いて無くて、メロディだけで。この曲が脳内再生されたのはまぁ久しぶりですし、なにキッカケかもよくわからないまま脳内でメロディだけがふにゃふにゃと流れていたんですけど、シナプスがカラッカラの状態になっているニートのオレは「えーと、ところでこの曲のタイトルってなんだっけ?」ってところから考えなきゃならなくて。なんか知ってる好きな音が頭の中で流れているけど、それが何なのかはわからない状態。一言で言うと、不憫な脳です。

 そんな残念なオレ脳のことはさておいて。とにかくこの曲のタイトルを思いだそう、その一念のみをもって、机に突っ伏すこと数分「ふふん、ふーふ、ふんふん」の一文字目の「ふ」を五十音順に「あ」から当てはめていく作戦で探り当てたその曲は、そう、あれ、わかったあれだ!さっきオレの脳内でさらっと流れた曲は、YUKIの「メランコリニスタ」だ!

 ぃよしキタ!と、その、なぞなぞのゴールにたどり着いた満足感をそのままに、意気揚々とyoutubeを開き「YUKI メランコリニスタ」と打って検索しました。その結果…その結果、ですよ。そこにピックアップされた動画に対するオレの憤りは、千万言を持っても費やせないくらいのもので。とにかくもう、ひどい。もうね、オレの中では、さらっと解決して終わるはずだった事柄なんです。ただ単純に、オリジナルを聴きたかっただけなんだ。ある日あのとき急に脳内で音が流れだして、でもその音のタイトルをなかなか思い出せずに、なんだっけ、これ、なんだっけと考え尽くした末にやっとタイトルを思い出し、さぁ聴こうと思ったらこの仕打ちかと。

 あのね、youtubeで「YUKI メランコリニスタ」で検索するとね、「メランコリニスタを歌ってみた」っていうタイトルの動画がひたすらヒットしやがって、オリジナルが全然出てこねえの。ちなみにその「歌ってみた」って何かっていうと、完全なるシロウトが、ただ歌ってみてるんですよ。ただ、歌ってみてるの。

 …あのな、誰とも知らないお前らのカラオケなんぞに興味なんてないっつの!

 …っていうオレのキレ方は間違ってないよね?で、YUKIのオリジナルを探せども探せども、どこの馬の骨かも知らないヤツの「YUKIの歌ってみました」ばかりが出てきてさ。もっかい書くぞ。お前らのカラオケに対する興味なんてゼロだからな!ていうか、なんの意図があって、そんなことしてんの?もしかしたらどっかのエライさんのお目に掛かってデビューできるかもー!とか、ただ単純に自分は歌がうまいしーとか思い込んでいて、それをお披露目いたしますっていう精神なの?ばーか!ばーか!!お前らの歌なんかに興味を持つヤツなんてこの世に二人と居ねえよ!(すんなりとオレの欲求である「yukiのメランコリニスタを聴きたい」にたどり着けなかったことに対するいらだちのピークが来たのがこの辺)

 そりゃね、youtubeYUKIのオリジナルのPVを見ようとしたオレ自身に間違いが無かったのかと問われたら、それはそれで何とも言えないけれども。でもね、オレのささやかな欲求が、なんかどうでもいいバカ女のカラオケに阻まれたっていう悔しさを伝えたくて、切なくてtonightです。みんな、どうもありがとう。

 だからもう、その後は気持ちの整理をつけるために、オリジナルがあったjoyを見て、オレの中でつじつまを合わせました。つまりアレです。YUKIはかわいいんだよね。

タイトルマッチ

 いつも使っていたイヤフォンが何故だかぐんにゃりしてしまったので、新しいモノを買おうと近所の家電量販店に行きました。そしたらそこで、小さなバトルが繰り広げられていたのを目の当たりにし、そのことを不特定多数の人たちに伝えなきゃっていう使命感に突き動かされたので、書こうっと。

 この一段落目は、ただの俺の主張ですが付き合え。ここ数年で台頭してきている、耳の中にグンッて入れ込む感じのイヤフォンが嫌いなんですよ。確かにコイツを使うとノイズが減って音がクリアになるような気がしないでもないですけど、それでもやっぱり、グンッとアレがオレの耳の穴に入り込んでくる感じが気持ち悪くてしょうがないのです。だからオレは常々、表面が平たくてメッシュ状になっているタイプのイヤフォンを愛用しています。ありがとうございました。主張、終わります。

 その愛用していたイヤフォンを、ある日あるときうっかりと踏みつけてしまい、結果的にそいつはぱかっとなってぐんにゃりしてしまいました。不幸な事故としか言いようがないけれど、結果を憂いているだけでは未来に繋がらないことを知っているオレは、迷わず近所の家電量販店に向かい、意気揚々と自動ドアを踏み越えました。そこから広がる、小さなドラマの話。

 その、家電量販店の自動ドアを踏み越えた先に広がっていた光景は、具志堅用高 VS 5,6歳くらいの男の子っていう、何とも不思議な構図で。雰囲気的には、ストツーの試合が始まる前みたいな感じ。いまにもどこかから「ラウンドワン、ファイッ!」って聞こえてきそうな。まぁもちろん具志堅の方はリアル具志堅ではなくて「光に加入してね!」的な広告を兼ねた、なんつーのかな、なんかおもちゃであるじゃん、殴ってもボフンと戻ってくる空気人形みたいなヤツ。だるま的な、トンってしても戻ってくるようなアレ。あんな感じの風船具志堅と、5,6歳くらいの子供が対峙していたのです。

 で、その、あんな感じの風船みたいなヤツにプリントされた具志堅は、両手にボクシンググローブをはめて陽気に何かの宣伝をしていやがる。そんな姿に何かしらの憤りを感じたのか、その男の子はつたないファイティングポーズを取って「なぐるぞ、いまからおまえをなぐるぞ」っていう体勢になっていたのです。ちょうどその「なぐるぞ」のタイミングでそこを通りかかったオレは色んなことを察して「おぉ少年、やる気なんだな」と思い、その後の展開をさりげなく見守ることにしました。

 ここからはオレの推測なんだけど、その、具志堅の偉大さを知らないであろう、小学生に上がるか上がらないかくらいの少年はおそらく「この具志堅空気人形を殴ったら一回は倒れるけど、でもボワンと戻ってくるんだろうな」っていう推測のもと、彼が自分なりに描いた理想の右ストレートを具志堅空気人形に向かって繰り出そうとしたんだと思うんだ。繰り出そうとした理由はわからない。陽気な感じのアフロな具志堅に対してイラッとしたのかもしれないし、家庭や学校の事情によるストレス発散かもしれない。背景はわからないけれど、とにかくこの、オレの身長の半分にも満たない少年は、具志堅に対して渾身の右ストレートを打ち込んだんだ。

 右ストレートを打ち込んだ。その結果、具志堅は、その場に倒れ、少年にKOされました。見事にばたん、と倒れて…倒れたまんまになったんだ。

 いや、オレもビックリしたんだけど、その具志堅はトンッて押したらボワンと立ち戻ってくるだるまタイプの空気人形ではなかったらしくて、少年の渾身の右ストレートを受けた結果、バンッて倒れちゃったまま起き上がらなかったのよ。まさか日本が誇る偉大なチャンピオンが、少年にKOされる瞬間を目の当たりにするとは。

 そんな「チャンピオンが子供に…」と勝手に感極まっているオレよりテンパっていたのが、誰よりチャンピオンを伸してしまったその男の子で。きっとその子も「倒れてもこのアフロ人形は戻ってくる」っていう思いのもとに力一杯右腕をふるった結果、まさかのチャンピオンが倒れたまんまになっちゃったっていう状況に、勝者であるその男の子が一番驚いていて。その結果、彼はお母さんを大声で呼んでいました。お母さん、ぼく、そんなつもりじゃなかったのに、アフロのおじさんを倒しちゃったよと。


 っていう、おもしろ子供を見かけましたっていう話。

 入院の話の続きは、いまいちオチがつかなくて停滞中です。そのうち書くと思うんだ。

はじめての入院6

  寒中お見舞い申し上げます。ところでオレは、年明け早々、生牡蠣に初あたって死んでました。時折コイツの破壊力は耳にしていましたが、まぁすごかったです。当たった人が口をそろえて言う「もう二度と食わねぇ」って気持ちを心底理解した。とにかく胃は地獄のように痛いし、熱はとどまるところを知らぬように上がり続けるし、そして全力で下しているし。しかもその下しっぷりも尋常じゃなくて、インプットより何故だかアウトプットの方が多いんですよ。「インとアウトが同等って言うのが保存則じゃなかったっけ…」と朦朧としながら神様に文句をつけていました。そんな状態で病院に行ったところ、点滴とか打たれましたがもらった薬を飲んでじっとしていたら治りました。イェア!

 そんなわけで、入院話の続きです。前回は、手術が始まって、麻酔を受けて意識が飛んだ所までをお届けしました。ということで今回は、意識が飛んだ後のふにゃふにゃした感じからのお話です。
 

 点滴から来た麻酔の冷やっとした感じの直後に意識はストンと落ちて。その後は、眠っているのとは少し違う、どっちかっつーと金縛りに近い感じの暗い意識の中でふわっとしてました。意識はあるけど身動き取れない感じ。そのふわっと感覚の最中に、一回すげえ呼吸が苦しくなった感覚を味わい、その後おしっこをもらしたような感覚を味わって、またふわーっとしていたら「…こさん…かねこさん、終わりましたよ、大丈夫ですか」と誰かに言われて(…んだよ…まだ眠いのに…)と思いながら嫌々まぶたを開いたら「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」と何度も誰かに言われて、ようやく手術が終わったことを理解したオレは、さて、切った貼ったされたオレの体は一体どうなったんでしょうとボンヤリな意識の中で思うわけです。で、体の動きをちょっとずつ確認していたら、どうやらオレは仰向けに寝ているんだけど、手術をした右腕がベッドに付かないっていうことがわかったのね。大の字で寝たいのに、右腕が下に行かない。どんなにがんばっても変なところでふわふわ浮いてるんだ、右腕が。なので、寝ぼけながら右腕の姿勢のつらさをお医者さんに伝えて、ベッドと、少し上に持ち上がっている右腕の間に布団を挟み込んでもらった。 うん、これなら大丈夫だ。

 えーと、ところでオレがどんな手術を受けたかっていう話って書いたっけ?ちょっとその辺の記憶があやふやなので、一度ココに記しておきましょう。

?悪そうな所を取ります。右腕の脇の下のあたりを皮膚からその下数cmくらいをごそっと(手のひらサイズくらい)取り除きます。
?取ったついでに背中の方まで切れ目を入れます
?その切れ目を取り除いた右脇の部分をカバーするようにグイと引っ張ってきて、皮膚やら筋肉やらを縫い付けます。
?できあがり。

 医学ってすごいよね。ちなみに↑の事をされていた間は、麻酔を受けていたので全くの無痛でした。ていうか以後ずっと無痛。こんなに切られて取られて縫われて、無痛ってどういうことなんだろうな。ちなみに後ほど数えたら、70〜80針くらいの縫い傷でした。何で痛くないんだ。

 まぁそんな感じで手術も終わり、お医者さんに終わったよと起こされたり腕の下に布団を挟んでもらっている内に、麻酔がまだ残っていたようでまた意識がふわっとして飛んで…次に目が覚めた時には、元通りの病室の天井がそこにあった。目が覚めたときに、横にいた看護師さんやら母やら主治医さんやらから声を掛けられていたようだけど、あんまりよく覚えてない。後から聞いたら手術時間は3時間くらいだったらしいけど、その3時間がすっ飛んだ感じだった。ちょっと長めのザ・ワールドを喰らったらこんな感じになるんじゃないかな。そんな手術後の寝たり覚めたりのふわふわ意識の中のどこかの時間で、若い頃の稲川淳二似の主治医さんがやって来ていたらしくて「かねこさん見てみるかい?いましか見るチャンスはないよ」と摘出した患部を見せてもらったんだけど、視界も意識もぼんやりであんまりよく見えなかった。肉っぽい何かが水みたいな何かに浸されていて、ああそう、って思った。

 そんなことより何より、とにかくオレは寝たいんだ。切り取られた肉のことなんてどうでもいいよ…と再び眠りにつきながら、このお話はもうちょい続くのです。なんだか短編小説くらいのボリュームになってきたね。