いいからサクっと辞めさせてくれ

 会社を辞めるために日々根回しをしているのですが,7月中に休職申請を出さないといけないので申請書を書いていたのです。で,その書類を通すために,承認のハンコを部長→本部長→事業部長までもらわなきゃいけないらしいのです。本部長レベルのハンコなんて今までもらったことないよなぁ…と思いながら,まずは部長のハンコをゲットすべく机のトコロに向かいました。

「部長さん部長さん」
「なに?」
「休職申請の書類を作ったのでハンコください」
「ヤダ」
「は?」

 いやいやいや「ヤダ」って。一昨日「辞めます」って言って「わかった」って言ったじゃん。以下,「お前のグループは異常だってわかってる。対策打つからもうちょっとガマンしろ」「茨城に戻るってなったら辞めない?」とか30分くらいとうとうと説得されて,結局「もう一回考え直せ」って書類突き返された。マジか。「ダメ」でハンコもらえなかったことは何回もあるけれど「ヤダ」は初めてだぞ。

 このままタイムアップになったら,また人生のネタが増えるなー。辞めるけど。あと辞める宣言をしてからここ2週間,仲良しの方の上司が毎晩僕の部屋を訪れて3時までしゃべって帰って行きます(寮が同じなのです)。辞めるなの説得とかそういうわけではなくて,フツーにあそこのケーキ屋はうまいだとか,学生の頃の話とか,御巣鷹山の話とか,とりとめのない話をだらだらとしてたら3時になっていて。おかげで平日は毎日3時間睡眠とかワケのわからんことになってます。で,この前久しぶりに本気で寝坊した。気づいたら定時でさ。

 一度「なんで(毎晩3時)ですか?」って聞いたら,「だってもうお前としゃべれなくなるじゃん」と言われたのです。この人なりの引き留め方なのかなぁと思いつつ,だったらもう意地でもしゃべってやるんだって決めた。オレの知っている限り,一番のオトナかもしれないこの人。